「ことばのかたち工房」がいよいよスタートしました。
午前中はちびっこ(3歳くらい)とお母さんたちの「おひさまクラブ」の傍らでもくもくと準備を進め、午後から制作をスタート。3時すぎから小学生が集まりはじめ、たいそうにぎやかでした。
今日の「ことば」は、
・夢と希望のポケット
・ひっぱられすぎたしっぽ
・国際理解
・8年間の汚れ
・けんかの原因
・町の誇り
の6つ。
スタッフが「国際理解」「けんかの原因」のかたちをつくり、こどもたちが「8年間の汚れ」「ひっぱられすぎたしっぽ」「夢と希望のポケット」をつくってくれました。出来上がった作品の写真はまた明日公開します。
はじめ小学生たちは、ぼくらが作業しているのを見て、いぶかしげに「なにしてるの?」と聞いてきます。
「ことばのかたちを作ってんの!手伝って。」と言って、やってることを説明すると、よしきた!と言わんばかりに作品のイメージを語り始める子や、「意味わかんない」と言いながらも古着を手にとってハサミで切ってみる子など、相変わらず十人十色。なんだかよくわからないまま「ことばのかたち」以外のものをつくってる子もいましたが、それはそれでOKということで。
ミシンやホットボンドを使った制作は危なっかしくて仕方なかったのですが、「おれミシン使えるじゃん!」と喜んでいる様子をみて、あぁ彼にとっては大切な体験になったのだなぁと思ったり。まあ何をつくろうとしていたわけでもなく、布に縫い目をつけただけなのですが。。
おもしろかったのは、「ひっぱられすぎたしっぽ」のかたちが生まれたプロセスでした。
4年生の女の子三人組が来て、ぼくが制作をしているところに服を投げつけてくるなどちょっかいを出しまくってきました。
「今『8年間の汚れ』のかたちを作ってんだよ。手伝え。」
「いやだ。なにそれ。意味不明。」
と言いながら、げらげらと笑いながら、後ろからぼくにスカートをかぶせてきたり、目隠しをしてきたりします。しばらくそれを受け流しながら作業をしていると、彼女たちは横に座ってびりびりと布を裂き始めました。なにがそんなに可笑しいのか、ゲラゲラと大爆笑。そんな中、一人が
「ひっぱられすぎたしっぽってなんなの?」
と、ばかじゃないの?と言わんばかりに言うと、もう一人が
「これでつくればいいんじゃないの?」
と白いレースをひっぱり出してきました。すると彼女たちは、細く裂いた布や、服についているあらゆる紐を、白いレースにどんどん結びつけて、ぐいぐいとひっぱって、「かたち」をつくり始めたのです。ゲラゲラ笑いを止めることなく。際限のないその作業は、結局最後まで続き、片付けの時間になると「はい完成!」といって、それをぼくの首にかけて、去っていきました。
ものの30分くらいの出来事でしたが、彼女たちの猛烈な勢いと、つくることが結びついた、とても印象的な場面でした。こんな風にして作品が出来上がっていくことの面白さを、もっとうまく言葉にしたいものです。
明日は第二回戦。土曜日なので午前中からバトルは始まります。
それではみなさん、乞うご期待!