2009年11月18日水曜日

11月14日(土) リベンジ!ことばのかたち工房


11月14日(土) 

2か月ぶりに東大泉児童館で「ことばのかたち工房」が開催されました。前回9月12日の工房では、女子たちの「ファッションショー」の猛威に完敗した我々。はたしてリベンジは成ったのか!?


前回の敗北を受けて、「ことばのかたち」の制作システムを抜本的に改善しました。作業工程を「古着解体」「設計」「制作」の3段階に分業し、古着の解体や設計図の試作や小道具の制作など事前準備を徹底。さらにものほし竿を使って素材をつるすなど、空間の使い方も大胆にアレンジ。


※ちなみにこれ、水都大阪水辺の文化座3大工房(「かえる工房」「スキン工房」「ことばのかたち工房」)から大きなヒントをもらっています。


準備は万端!当日を迎えます。9時過ぎに児童館に入って、机を設置したり材料を並べたりしているそばから子どもたちの攻撃は始まります。「あ、ごめーん」とか言いながら、せっかくつるした素材を外したり、「ファッションショーするからどいて!」と命令したり・・・。


めげずに、模造紙を広げて「設計図かくぞー!」と意気込むと、「おれがやる!かせ!」とペンを奪い、お決まりの「スーパーうんちくん」をゲラゲラ笑いながら描き始めます。


むむむ・・・負けてられるか。「おれは<開放感>を描きたいんだ!なんかキラキラしたもの、ドガーンって感じのものがいい」と主張してみると、それに呼応し「あぁん!?」とわめきながら、爆発的にペンを走らせてできたのが、これ。



これはなかなかいいな、ということで、この小5の大将が描いた絵をモチーフに、「おれも手伝うよ」と言ってくれた中2の男子と一緒に制作をすることに。大将は子分をいじめながら模造紙をくしゃくしゃにして暴れていましたが、何とかそのドローイングの部分だけを守り、制作開始。


この日、最も印象に残っているのがこの中2のイケメンの大活躍。彼とは長い付き合いで、小6のころから知っています。当時は荒くれ者だった彼が、驚くほどの落ち着きと手際をみせてくれました。

「花火」をイメージして<開放感>をつくるのですが、「みんなの考えを盛り込んでいこうぜ」と言い、工房にいる一人一人に素材の色やくっつけ方のアイデアをもらっていきます。

「ねーねー、あたしも手伝いたい!」「じゃあ何か布選んでくれ」

「白でもいい?へんかな?」「おまえが好きな色ならなんでもいいよ」

「この色微妙だな、はずすか?」「いや、それだとあいつの考えが見えなくなる」

数々の名言とともに、かつてないほどの集中力で制作に取り組んでくれました。ぼくらスタッフと小学生の間に中学生が入って指揮をとってくれたのは、とてもうれしかった。


さて、そんな「ことばのかたち工房」ですが、毎回数えきれないほど様々な出来事が起きています。しかし、すべて書こうとするとものすごく長文になってしまうので、今日はもう一つだけ。


今回初めて導入した「物干し竿」と、服から採れた「紐」を使って「くものす」を一人でつくった男の子の話です。

彼は、みんなが集中しているときにラケットをもって「卓球しよー」と言うような大物で、この日も持ち前のマイペースっぷりを発揮していました。

しかし、僕たちスタッフはみんな作業に没頭してしまい、卓球をする余裕はなく、彼は欲求を募らせていき、ペンを持ってスタッフの服に落書きしようとしたり、解体した服のパーツを投げたり、物干し竿をいじってはしゃいだり・・・

と、そうする中で何かひらめいたのでしょうか?俄然、モードを切り替え、何かつくりはじめました。ひも状のパーツを集め、結び、物干し竿の支柱に絡ませ、網目をつくっていきます。


「くものす!」

彼はそう言って、今度は小さなクモをつくりました。前足をひもに引っかかるようにして、巣の上を移動できるくクモです。出来上がった「くものす」について自慢げに説明する彼は、いつものワカランチンではなく一人の作家でした。

ぼくらの予期せぬところで、予期せぬものが出来上がった。それは単なる遊びだ、と言ってしまえばそれまでだけど、でも遊びの中の創造力が目に見える「かたち」になって現われた瞬間だった気がします。



そんなこんなで、たっぷり2000字。ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます。この日の出来事は、「工房ふりかえりメモ」としてスタッフがまとめたものがありますので、ご興味がある方は事務所に遊びに来た際にでも見ていってください。


※この文章の中では、個人名を出さないようにしています。正直「小学生」「中学生」あるいは、「子ども」「大人」という区分にも違和感を覚えながら文章を書いています。彼らとぼくらの関係を言葉で表現するのは、とても難しい。ここで使った「彼ら」/「ぼくら」の二分でさえあいまいなところがあります。「分類」とは、難しいものです。イニシャルで「A君」とかって書くようにしたらいいのかな?迷うところです。





2009年10月8日木曜日

10月7日(水) 解体+

10月7日

「ことばのかたち工房」で材料となる古着を、あらかじめ解体したらどうなるかを実験。

縫い目に沿ってハサミを入れる

え?なんでこんなくっつけ方してるの?

服を解体すると、服の構造をよりよく理解できます。

そういえば、モンゴルかどっかの仕立て屋さんは、修行するときまずは古着を解体する作業から始めるって聞いたことがある。

KOSUGE1-16の土谷さんからも、自転車を完膚なきまでに解体するワークショップの話を聞いたことがある。

ズボンの腰、裾の部分。

ものの構造を把握するには、まずは解体するのが一番いいらしい。

じゃあ、社会のしくみも?

袖、リブ、チャック、ポケット、変なヒモetc.

今後は子どもたちと、ハサミ使いがプロくなる特訓も兼ねて、ザクザクいってみたいと思いまーす。

臼井 隆志

2009年10月4日日曜日

10月3日(土) 子どもの夢・・・

10月3日(土)

事務局メンバーと第二回招待作家の北澤さんで、館長さんと職員さんとミーティングをしてきました。ぼくたちからは、今後の活動内容とスケジュールの確認。それから、ケガや個人情報保護の問題対策について。

北澤さんからは、「浮島」滞在のためにしばらく停止していたプロジェクト「児童館の新住民史」の具体的な内容について。日々の些細な出来事が文字と絵になって児童館に残っていくこの活動。何もしていないように見せかけて、流れゆく日々に輪郭をあたえてゆきます。



心に深く残っているのは、北澤さんの話に対する、職員の信さんのコメント。

「具体的な話はできないけど、事実だけじゃなくて、子どもたちの夢というか妄想というか、そういうものが見えてきたら面白いと思うな。それは希望なのかも知れないし、社会への批判なのかも知れないし・・・。でもそれが叶うような、そんな発展性を見せてくれると嬉しい」

それに対して北澤さんは、

「すぐにはできないけれど、活動していく中で自然と子どもたちが小さな夢の実現に向かって動き出すような、そこまで目指したいと思っています」と。

記憶があやふやなので、こう言っていたかどうかは定かではありません。これを読んだ方は、「ふーん」という程度にしか思わないかもしれないけれど、この会話はぼくたちにとって消化しきれないくらい、とても大きな意味を持つものです。

ぜひ、「どうして?」と思ってください。

とにかく、とてもとても嬉しかったのでした。

臼井 隆志

2009年10月1日木曜日

10月1日(木) 上野動物園へ

10月1日(木)

今日は「都民の日」ということで、春日町児童館の学童クラブの遠足で上野動物園に行ってきました。春日町児童館の学童クラブは、以前東大泉児童館でとてもお世話になったかばちゃんの今の職場。


30人の子どもらと乗り込んだ動物園は超満員。動物たちは全員あからさまにストレスを抱えている感じで、サイやオケピは苛立ちがピークに達していました…。それでも、ゴリラ、ペンギン、コウモリ、プレーリードッグなどなど、動物をたくさん見ることができたのは楽しかったです。両性類・爬虫類館のワニは、いつまでも見ていたかった…。


しかし、一緒に行動した彼らの好奇心というか、探究心には驚かされました。コワイとかカワイイという単純な感想を抱くでも、珍しい動物を見たことをステータスとするでもなく、その動物を食い入るように見つめ、鼓動と血の流れを感じ、そいつらの暮らしに想いを馳せようとするまなざし。いつまでも、そのまなざしにつきあっていたいと思うのですが、「みんな先行っちゃったよ、次行くよ」と立場上言わざるを得ない悲しさ。


学童に帰ってきてからも、18時までクラブで遊んでいました。池上がゴリラのものまねをしただけで発狂せんばかりの大爆笑。遠足の高揚感はいつまでも彼らを昂ぶらせていました。

また会いにいこう。

2009年9月27日日曜日

9月27日(日) 小さな森のコンサート



9月27日(日)

朝一番で読売新聞を買いに行って、あまりの写真の大きさにショックを受け、それを引きずりながらパソコンの前に座って唸りながら書類を作っていた今日の前半。

夕方から出かけようと思っていたのですが、ちょっと早めに家を出て、いつも遊んでいるみどり公園をぷらぷらすることにしました。公園のほうへプィーっと自転車をこいでいくと、何やら金管楽器の音がするではないですか。見てみると、そこではコンサートが行われていました。


『小さな森のコンサート』 出演:金管五重奏団「音泉」

これは!と思って公園に入ろうとしたら、児童館の地域懇談会で知りあった中嶋さんがいらっしゃってプログラムを渡してくれました。木に寄りかかりながら、しばらく音楽に身を浸していました。

中嶋さんたち「みどり広場運営委員会」は、公園を面白く使っていこうとこの企画をつくったそうです。他にも、幼稚園児や未就学児とお母さんたちが集まって外遊びやピクニックをする「遊ぼう会」など、いろんな活動をされています。



小さなコンサートだけど、このコンサートを開くまでにいろんなことがあったんだろうな。近隣の方に理解を求めるのとか、広報とか、大変だったんだろうな。町の公園でコンサートを開く・・・小さなことなんだけど、実際にそれをかたちにしたことはすごいことです。「私はこんなことがしたいんだ」とか「すげえでかいことやってやる」とか言っているだけの人よりも、小さくても、ひたむきにつくりつづけるような姿勢にぼくは心を打たれます。そういう人たちに出会うと、そうだよな、それしかないよな、と確かめることができます。

大きな勇気をもらった秋の午後。公園では蝉が小さく鳴いていて、風はふんわりと冷たく吹いていました。

臼井 隆志

9月27日(日) 読売新聞 掲載

9月27日(日)読売新聞の「広告のページ」に、臼井のインタビュー記事が掲載されています。

うーん。変な感じだ。


2009年9月20日日曜日