2008年12月28日日曜日

2008/11/21 朝日新聞


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2008年12月22日月曜日

4つのことばのかたち

いらっしゃいませ


気持ちをしめる


青いストライプ


便利


2008年12月21日日曜日

ことばのかたち工房 第五回 12月20日











今日は08年最後の「ことばのかたち工房」。

この間の宝店会議で出会った「さろん・ど・さかえ」の長濱さんが、お子さんとその友達二人をつれてきてくれたり、水戸芸術館でのワークショップで知り合った西内さんがはるばる茨城からやってきてくれたり、いろんなところと繋がってきたなぁと実感した一日でした。

午前中は、1年生の女の子3人とスタッフ総出で「いらっしゃいませ」という「ことばのかたち」にとりかかり、豪華で大きな扉をつくることに。「こんな感じ?」と、簡単なサンプルを作ってみると、みんな「それいいね」と確信したようで、すっと作業モードに入っていきました。

1時間ぐらいして、ぼくは前回の終りのほうから作り始めた「気持ちをしめる」にとりかかります。これは今まで工房を荒してばかりいたある男子との共同制作で、ひょんなことから彼がダンボールに落書きした「お面」をつくることになったのです。目の位置や角の生え方など、ディティールは彼と相談して決め、細かい作業はぼくが受け持ち、グルーガンで張り付ける作業などは彼にやってもらいました。いろんな子が出来上がった「お面」をかぶって児童館の中を歩きまわっていたのですが、おもしろかったのは、みんな口々に「何それ!変!」とは言うものの、そんなお面があること自体はそれほど疑問に思っていない様子だったこと。ヘンテコなものが次々と生まれている「ことばのかたち工房」の活動が、徐々に徐々に「あたりまえ」になりつつあるのかなと思います。

今日は比較的落ち着いた雰囲気で、高学年男子の台風のような勢いもなく、ある男の子は工房で昼寝をしていました。(寝不足だったらしい…。)そんな雰囲気の中、今日は4つの「ことばのかたち」が完成。また来月16日に「第六回 ことばのかたち工房」がありますが、その時が早くも待ち遠しい。

終わった後、みんなでお世話になってる「もんじゃ焼き わらべ」へ。ビールを片手にあーだこーだと話し合い、今後の方向性も随分と見えてきました。でも、「プロジェクト」と名前の付くものを、その場限りで終わらせず生かし続けることの難しさとその意義を、改めて今考えます。

「続いてたらイケる。その理由は、イケてないと続かないから。」

これは僕の友人が言っていた言葉なのですが、その通りだと思います。今回のこのプロジェクトが「イケてる」活動なら、今後も続いていくだろうと思うし、そうでないならそれまでだな、と。

がんばります。

2008年12月10日水曜日

6つのことばのかたち

デパート向き

後押し



おきて



清潔

貰い物



使いやすいポケット



かぞくのせいふくワークショップ@水戸芸術館

12月7日(日)、水戸芸術館で現在開催中の「日常の喜び」関連企画として、西尾さんの「かぞくのせいふくワークショップ」が開催されました。

ぼくとスタッフの百瀬は早朝に出発し、特急ひたちに乗って水戸へ。水戸芸術館は日比野克彦さんの「一人万博」や川俣正さんの「デイリーニュース」展をはじめ、次々と面白い企画をしている最も注目の美術館です。

会場に着くとスタッフの皆さんが集まっていて、会場の設営を行っていました。このワークショップでも古着を使って、着て遊んだり、古着を切って作品を作ったりするのですが、水戸市近隣の市民の方々から集めた1tくらいあろうかという大量の古着が・・・。服を床に並べ、グルーガンやミシンなどの道具と作業代を準備し、お昼を食べて打ち合わせ。

ワークショップはまず自己紹介から始まって、人間彫刻ゲーム(例えば4人で「動く自動車」を表現する)をして緊張をほぐしてから、実際の作業へ。

まず、家族やグループで集まっている参加者を一度シャッフルします。そして、服を使って、今日初めてであったメンバーと服を使って「擬似家族」を作ります。メンバー同士で「家族」の役割を決めて、お父さんなら「お父さんっぽい服装」、娘なら「娘っぽい服装」を選ぶことで、服装によって「家族のイメージ」を再現してみるのです。服を着替えたらみんなで写真を撮るのですが、「あぁーなるほど」という家族写真が出来上がっていました。

次に、元の家族やグループに戻って、今度は一般的な家族のイメージには当てはまらない「自分たちらしさ」を服にして表現します。互いの共通点を話し合ったり、同じ素材で服を作って交換し合ったり、それぞれのやり方で「らしさ」をあらわす服を作っていきます。最後に出来上がった服を着て記念写真を撮って、その服装のまま「日常の喜び」の展示を見に行きました。

その後、水戸芸の学芸員の方々と今回のスタッフの方々と西尾さんと一緒に食事に行きました。数々の展覧会やアートプロジェクトを手がけている森司さんもいらっしゃって、ド緊張して何も話せないかと思ったのですが、がんばって「アーティスト・イン・児童館」と「ことばのかたち工房」の話をしてみました。森さんは本当に気配りの上手な方で、とても親しみやすく、すっきりとした語り口でプロジェクト自体へのアドバイスだけじゃなく、キュレーターとしてのぼくへのアドバイスをしてくれました。まさかそんな話をしてもらえるなんて思っていなかったのでオロオロしてしまったのですが、嬉しい。面白いと思ってもらえた証拠だと、勝手に思っています。

アドバイスをもらっただけでなく、「また何かあったら相談して」と言ってもらったり、あまった古着を譲ってもらえることになったり、森さんが関わっている「北本アーツキャンプ」の手伝いをさせてもらえることになったり・・・・・・・あまりに多くのものを収穫してしまった水戸への小旅行でした。

「ことばのかたち工房」は今後また新たな展開を見せていくかも知れません。



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「日常の喜び」

■会場 水戸芸術館現代美術ギャラリー

■入場料:一般800円、前売・団体(20名以上)600円
 (中学生以下・65歳以上・障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料)

■会期
2008年10月25日(土)~2009年1月18日(日)
休館日:月曜日、年末年始12月27日(土)~1月3日(土) 
*11月3日、24日、1月12日(月・祝)は開館、翌11月4日、25日、1月13日(火)は休館

大泉宝店会議に参加


12月8日、おなじみ「もんじゃ焼 わらべ」で開催されていた「大泉宝店会議」に呼んでいただきました。

これは自営業でお店を経営する方をはじめ、大泉の街を盛り上げようとしている人たちが、飲みながらワイワイと大泉の街について話し合う会議です。「わらべ」の加藤さん、元中学教諭の豊さん、美容師の長浜さん、大平観光の北垣さんといった面々で、生ハムやカマンベールチーズをつまみながら、高級なワインを飲みながら、熱く語り合うオジさんたちの間に入って、ぼくも企画についていろいろと相談させてもらいました。

もらった意見で一番貴重だったのは、「チラシが分かりづらい!」ということ。このフライヤーには企画の全容が書かれていますが、曰く「そんなんいらねぇんだよ!」とのこと。「なんだか面白そうだ!」と思わせるインパクトに欠けているという指摘を受けて、「確かにそうだ…。」と実感しました。

ぼくらはこの企画の意味を「説明」しようとしますが、地域の人たちにとってそんなのはうっとうしいことなのかも知れません。小難しいことをぐちゃぐちゃ言われるより、写真一枚と分かりやすい一文を見せて、「こんな楽しいことしてます!」と言われるほうがよほどスッキリするのでしょう。場合によっては≪なんとなく≫のほうが伝わるものは強いのかも。自分の中にあった、アートの意味を説明しよう、教えようとするオコガマシイ姿勢に気づけたのは、とても大きな報酬でした。

でも、彼らは「ことばのかたち工房」の取り組みを「素晴らしい!」「面白い!」と評価してくれています。

このプロジェクトは、「地域活性化」や「美術教育」などいろんな語り口を持っていると思いますが、プロジェクトの「作り手」は誰なのかを問いかけてみることに、ぼくは一番可能性を感じます。今回意見をくれた皆さんも、このプロジェクトの「作り手」の一人になりうるのかも知れなくて、そうだと思ってもらえたとき、ぼくはゾクゾクするのでしょう。


毎月一回定例であるそうで、次回はできればスタッフも交えてお邪魔してきたいなと思っております。

2008年12月6日土曜日

第四回 ことばのかたち工房 12月6日




ことばのかたち工房8日目。今日のスタッフは8人(全員大学生)と、大所帯。そのせいか、現場のテンションはなかなかハイでした。

初めて来てくれたスタッフが4人もいて、「ことばのかたちってどうやって作ればいいんだ?」という困惑から始まったようです。こどもたちは好き勝手暴れるし、並んでる言葉からカタチがうまくイメージできないし。でも、ほかのスタッフと一緒にしたりこどもたちにアイデアを聞いたりして、徐々に自分なりのやり方をつかんでくれていたようです。

連想されるイメージをかたちにする、といったとき、イメージされるものが抽象か具象かでなかなか違います。「机」とか「コップ」とかいった具象を思いついて作業を始めようと思っても、「でもそれじゃぁつまらないなぁ…」というのでウンウン悩むこともしばしば。かといって抽象的なイメージじゃ人に伝わらない。なにかを生み出すことの苦しみと楽しさの両方をいつも感じています。

こどもたちは、そんな風に悩むぼくらに「早くやれよ!」とか「ずっと考えてるね。なにをそんなに考えてるの?」なんて言ってきます。そう言いながら、スタッフの作業を見たり手伝ったり、あるいは自分のものとしてやり始めたりします。飽きていなくなったりすることもあるけど、懸命に作業を続けるスタッフのところに戻ってきて、「まだやってたのかよ!」とか言いながら、できつつあるかたちにわくわくした顔を見せてきます。「生みの苦しみ」の現場で遊ぶ彼らは、一体どんなことを感じ、将来その思い出にどんな意味を持たせるのでしょう?

そんなこんなで生まれたかたちは合計5つ。作業中のものがなかなかたまってきてるので、次回はサクサク仕上げていきたいと思います。




それから、今日の昼下がりのこと。男子3人と一緒に、近所の文房具店に自転車でグルーガンのノリを買いに行きました。その旅の途中、一人がこんなことを言いました。

「展覧会に(作品を)出すんだろ?本気でやらなきゃやべえよな。」

いつも、ぼくはこどもたちのことを「彼ら」と呼び、スタッフのことを「ぼくら」と呼んで分けていたけど、このとき作品を作る主体が誰なのか、わからなくなりました。いつも邪魔をしにくる彼らだけど、大きな目的を徐々に共有しつつあるのかととてもうれしくなりました。
戻ってきてからはいつもと同じ「早くやれよ」と命令口調だったのですが。

2008年12月5日金曜日

第四回 ことばのかたち工房 12月5日


ことばのかたち工房も、今日で七日目です。午前中は、おかあさんたちがクリスマス会に向けて出し物の練習を一生懸命なさっていました。12時過ぎまで工房のスタッフはぼくひとりだったので、ぼくは「清潔」ということばのかたちをつくるべく、図書室で参考になりそうな資料を探していました。「おりがみの本」を見つけたので、それを使って作り始めました。
午後になると、1時頃からさっそく小学生たちの登場。今日は午前授業だったそうです。工房には西尾さんも来てくれて、スタッフの百瀬君と2年生の女の子と一緒に「デパート向き」という難題と必死に格闘をしていました。できあがったのはなにやらきれいな「うろこ」の模様。説明は・・・百瀬君に任せます。
今日はいつもよりこどもの数が多く、大盛況でした。スタッフが4人しかおらず、こどもたちの何かしたい欲求に対応しきれずにてんやわんやしながらも、「紆余曲折」「清潔」「身軽」「おきて」などのことばの制作に取り掛かることができました。
今日のスタッフは「アーティスト・イン・児童館 実行委員会」のメンバーだったので、終わってからちょっとした話し合い。「もっとザクザク作品を作らなきゃ」とか、「あたしはこどもと一緒につくりたいなぁ」とか、それぞれの思うところを交感しあった、いい時間でした。こうして工房はいつも楽しく動いております。
明日のスタッフはなんと史上最多の8人!新しく来てくれるひとが4人もいます。
いったいどんな風景になることでしょう。楽しみすぎて寝られません。