2008年10月22日水曜日

へんてこおきがえ@児童館あきまつり

10月18日土曜日、年に1度のビックイベント「あきまつり」が開催されました。

あきまつりは毎年10月に開催されるイベントで、こどもたちは夏の終わりから準備を始めます。一緒にお店を出すグループをつくるところから、店長を決めて、看板をつくって、売り物をつくって、料理屋さんはメニューを考えるなど、手の込んだ企画と準備がなされていきます。当日は、たこ焼き、焼そば、ワッフル、クレープ、アクセサリー、射的、ボーリング、くじ引きなど約30店舗をこどもたちとスタッフで運営し、こどもたちや地域の大人たち相手に接客をしていきます。

お客さんはまず受付で名前を書いて、それから10,20,30,40,50,の番号が書かれたカードがもらえます。そのカードに書かれたポイントがお金の代わりで、その分だけ商品が買えるという仕組みです。今年のお金の単位は「ギリス」。たこ焼きを買うには「50ギリス」、射的1回「30ギリス」。ちなみに去年の単位は「スタア」でした。お金の単位も毎年こどもたちによる「あきまつり実行委員会」で決められます。

なんと今年の来場者数は1800人を超えたそうで、児童館の中は大にぎわい。たこ焼きやには長蛇の列。例年1500人近く来ているというから驚きです。職員の蒲田さんもおっしゃるように「“This Is 児童館”というイベント」なのです。


そんな中、「ことばのかたち工房」プロジェクトとしても、特別に出店させていただきました。

西尾さんの作品『Defective Clothes』を使った「へんてこおきがえ」というお店です。

この『Defective Clothes』は、全部が「間違った服」です。やたらとサイズの大きいズボン、シャツのかたちをしているけど一枚布、ボタンが多すぎるシャツ、肩ひもがとれたタンクトップ、襟ぐりのくっついたTシャツ・・・そんな「普通にはきられない服たち」を「普通ではない着方」で着てみることで、「新しい服」ができあがる、という作品なのです。
みんなで「へんてこ」に「おきがえ」して、記念写真を撮ってプレゼントしました。

お客さんのこどもたちは、色やかたちなど、いろんな基準で服を選んでいきます。何をしていいか戸惑う子がいたり、お店に入ったとたんに猛然と服を着始める子もいて、それぞれのペースで着替えていきます。
できあがった服はまさに「へんてこ」。服を着るこどもたちは、「たびびと」「ぺんぎん」「ねぎ」「宇宙民族」などなど、別の生き物になりきっている様子でした。4人で合体したり、ずるずるになったズボンを引きずって遊んでいたり、『Defective Clothes』はなかなか楽しい遊び道具になっていたようです。着ることだけじゃなく、服の山にもぐったり、服を投げ合ったりしていましたが・・・。

面白かったのは、高学年の女の子たち。自分たちは一切「へんてこおきがえ」をやろうとしないのですが、スタッフやほかのこどもに着せて、げらげら笑っています。彼女たちは、自分はこんな馬鹿なことしないわよ、といわんばかりに、着せた相手を笑います。決して自分たちの見た目を崩そうとはせず、友達には普通に見える着方で試すなど、彼女たちの中にある「おしゃれ」を貫く場面もありました。

そんなこんなで、「あきまつり」も「へんてこおきがえ」も大盛況でおわりました。
来年のあきまつりはいったいどうなるのでしょうか?楽しみです。

さて、来週はいよいよ「ことばのかたち工房」の2回目です。
みなさま、ふるって参加してください!!